犬のしつけインストラクター 曳田勝哉

犬のしつけインストラクター 曳田勝哉 人と犬とが共に快適な生活を送れる様サポートしていきます。

しつけ方法

しつけの考え方や方法について

しつけって何だろう?

しつけとは、飼い主がいばる為や必ず服従させるために行うものではありません。

しつけとは、飼い主とうまくコミュニケーションがとれるようになることや、飼い主が愛犬をうまくコントロールできるようにする事です。

コントロールするというのはどのような事でしょう。

わんちゃんの身に及ぶさまざまな危険から回避するためや、人間社会でうまく生活していくためのサポートの事です。

人間社会で言えば信頼しあえる「親子関係」の様なものですね。
それができるようになれば、ワンちゃん自身も人間社会の中で過ごしやすくなり、ストレスも少なく楽しい生活になるわけです。

またワンちゃんの苦手な事を克服させてあげる事もしつけの一つです。

体を触られるのが苦手な子、他のわんちゃんが近づいてくるのが苦手な子、ハウスに入っているのが苦手な子などわんちゃんにもそれぞれ苦手な事はあると思います。

そんな苦手な事を少しずつでも楽しく慣れさせてあげられたらいいですよね。
でも人間だって苦手な事が一つや二つあります!私にだってあります。
同じようにわんちゃんの苦手な事を少しでも理解や妥協をしてあげ、受け入れる部分もあって良いのでは無いですかね。

「この世界にはどんな事やどんなルールがあるんだろう・・・」

何もわからない世界に生まれてきたわんちゃん!そんなわんちゃんを飼い主さんはお家に受け入れ、これから長い時間、共に生活していこうと思われました。
人間社会では子供たちを幼稚園や小学校に行かせるなど、さまざまな体験を通して学び育っていきます。是非わんちゃんも同じように人間社会のことをわかりやすく教えてあげて下さい。
教えてあげないと、わんちゃんは何もわかりませんし、混乱した生活を送る事になってしまいます。

人と犬は違う生き物です。まさか人に吠える事が悪い事だとは思っていません。まさか靴下を噛んではいけないとは思っていません。
人間だって人と話をしたり、テレビを見ます。犬もあたりまえの行動はたくさんあります。その点を理解してあげてください。

わんちゃんの行動を罰して抑えつけるのではなく、習性を理解してあげ、それを踏まえて、人間社会で受け入れやすい行動に移し変えてあげて下さい。
具体的に言うと、例えば、外で人が近づいてきても、指示により飼い主の目を犬が見れるようにしておく事で、人に吠える気持ちが抑えられます。
また人の前で飛びついて困る場合、人の前でおすわりをすれば触ってもらえるのだと犬が学習すれば飛びつきはしません。
このように、2つの事を同時にできないような行動に変化させれば、
行動を改善する事ができます。

生活を暮らしやすくさせてあげる事が大切ですし、それはこの世界(家族の中)に受け入れた飼い主さんの責任だと私は感じます。

怒る事って・・・

飼い主さんがわんちゃんに「こらダメでしょ!」と怒っている光景を
私はよく目にします。そして私はそこでこう思うんです!
「この人はわんちゃんに正解を教えた事があるのだろうか」と・・・
確認してみると実際は教えていない事が多く、教えたつもりでも、犬がきちんと理解していなかったという事もあります。
どうしても人間の心理として犬に怒る事で、人はとりあえず対処を行う事が
できたと考えるそうです。
怒る事でその場の行動を少しの時間「やめさせる」事はできても「教えた」事にはなりません。

例えば人間の1歳の赤ちゃんがおしっこを失敗してしまいました。
でもお母さんは赤ちゃんに対して怒ったりはしないですよね!
それは赤ちゃんがトイレの場所をまだわからないということをお母さんがわかっているから怒らないのです。
でもなぜ人間相手ならそうなのに犬が相手になると態度が違うんでしょうか・・・

こんなしつけ方法

私の方法は体罰を使いません!

①手や物で犬を叩く ②鼻(マズル)を強くつかむ ③無理やりお腹をみせる
④目を見続けて叱る ⑤犬の口の中にこぶしを入れる

私の方法は困る行動を罰するのではなく、正しい行動をほめたり、新しい行動を教えてあげる事で困る行動を無くして行く方法を使います。
専門用語で言うと、陽性強化法という方法になります。この陽性強化法は、わんちゃんのやる気もアップし、わんちゃんがわかりやすく楽しみながら学習する事ができます。また飼い主さんの年齢層も若い方から年配の方まで
幅広く取り組む事が出来、受け入れやすい方法です。

しつけはわんちゃんの行動を改善するだけではなく、環境設定や管理の仕方(マネージメント)も重要なポイントになります。
両方を変化させていく事によって、困っている行動が改善して行きます。
ですから、飼い主さん(人間側)の取り組みも重要です。

書店に売られているしつけの本を見ても書いてある事がバラバラで、どれを参考にして良いやらわからなくなるという話をよく聞きます。
実はしつけ方法にはさまざまなやり方や考えがあります。
いくつかの部類には分ける事ができますが、しつけのトレーナーやインストラクターも同じ人間ですし、やり方や考え方も人それぞれ多少違ってきます。そんな時はどのように考えればいいんでしょうか。

では、みなさんこのように考えて選んでみてください。

①飼い主が肉体面、精神面から見てできそうな方法だろうか?
②犬に過度なストレスや恐怖心がかからないだろうか?

悲しい現実

全国では1年間に2万頭以上の犬が殺処分されています。最近ではメディアでも多く取り上げられるようになってきましたし、知っているという方もおられるとは思いますが、犬達のそんな状況を見ていると本当に心が痛くとても悲しい気持ちになります。そしてまた怒りも沸いてきます。

その犬達はガスにより苦しみながら死んで行きます。そんな話を聞くと目を背けたくなりますが、まずは現実を受け止め、目をそらさない事が大切だと思います。
テレビの映像を見ると、犬達は人に対して不信感の目を持ち、こちらを見て、不安や恐怖で震えている子もいます・・・

連れてくる理由はさまざまありますが、こちらがその理由です。

①雷や花火など大きな音でビックリして家から逃げてしまった。
そして保護したが鑑札や迷子札など飼い主の情報が記載されていなかった為
(ノーリードや首輪がゆるく逃げた後、後悔される飼い主さんを多く見てきました)

②ブリーダーの元で生まれた子犬が売れ残った、奇形児で生まれた為。
(今は少ないです)

③一般の人の繁殖で子犬が生まれたが、里親が見つからず、育てられない為。

④飼い主が入院や死去により、身内の方や周りの方がお世話出来ない為。

⑤家の引っ越し先でペットを飼えない為

⑥飼い主から見る犬の問題行動により、家族の生活に支障がでてきた為

⑥番目の理由についてですが、犬に人間社会の事を教えてあげる事や飼い主が犬とはどういう動物なのかという事を知っておけば、どれだけの子が殺されずに済んだのでしょうか・・・

私はこれまで、しつけや犬の事について勉強してきました。
せっかく勉強してきたその知識や技術を無駄にしたくはありません!
少しでも多くのわんちゃんの命が助かるように、しつけの活動を通して伝えて行きたいと思っています。

また今までいろいろな飼い主さんやわんちゃんとお会いしてきました。
悩みを抱えて困っている方も多くおられました。
是非「まあ、いいや」で終わらせないで下さい、お願いします。

自分自身について

犬の事やしつけ方法についてなど日々新しい情報が
どんどん発表されています。
自分の知識や技術の勉強を怠らず、人と犬が共に快適な生活を送れるような世界が出来上がる事を願いながら活動していきたいと思っています。

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